ファクタリングは、迅速な資金調達や貸倒れリスクの軽減といったメリットがある一方で、デメリットも存在します。以下に、メリットおよびデメリットを説明します。
メリット
- 迅速な資金調達
- ファクタリングは売掛債権を売却することで、通常の支払期日よりも早く現金を得ることが可能です。融資と比較して審査が簡易で、最短2営業日で資金調達ができる場合もあります。
- 自社の業績に依存しない
- 融資では自社の業績が重視されますが、ファクタリングでは売掛先企業の信用力が主に審査対象となるため、自社の業績が悪くても資金調達が可能です。
- 貸倒れリスクの軽減
- ノンリコース型ファクタリングを利用すれば、売掛先企業が倒産した場合でも、売掛債権の未回収リスクをファクタリング会社が負担します。
- 負債として計上されない
- ファクタリングは売掛債権の売却であり、借入ではないため、バランスシート上で負債として計上されません。これにより、財務状況を健全に保つことができます。
- 取引先への通知が不要な場合もある
- 2社間ファクタリングでは、取引先にファクタリングの利用を知られることなく資金調達が可能です。
デメリット
- 高額な手数料
- ファクタリングの手数料は、2社間で8~18%、3社間で2~9%が相場とされており、銀行融資の金利(約2~9%)と比較すると割高です。
- 売掛先の信用力に依存
- ファクタリングの審査では売掛先企業の信用力が重視されるため、売掛先の業績が悪い場合は資金調達が難しくなる可能性があります。
- 取引先への影響
- 3社間ファクタリングでは、取引先にファクタリングの利用が知られるため、資金繰りが悪化していると懸念され、取引関係に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 調達額の制限
- 売掛債権の額面以上の資金調達は不可能であり、希望する資金額を満たせない場合があります。
- 悪徳業者のリスク
- ファクタリングを装った高金利の貸付けを行う違法業者が存在するため、信頼できる業者を選ぶ必要があります。
まとめ
ファクタリングは、迅速な資金調達や貸倒れリスクの軽減といったメリットがある一方で、高額な手数料や悪徳業者も存在するため信頼できる業者の選定が必要になります。利用する際は、自社の状況や資金調達の目的に応じて、適切なファクタリングの種類(2社間または3社間)を選択し、信頼性の高い業者を慎重に選ぶことが重要です。また、契約内容を十分に確認し、リスクを最小限に抑えることが求められます